DVモラハラ戦争の終焉
大本さんは、医者の家庭に生まれ物質的には何不自由なく育ちましたが、父親の浮気による両親の喧嘩と母の泣く姿に心を痛めていました。そんな両親を反面教師に幼いころから「私は絶対にあんな夫婦にはならない」と固く心に誓うのですが…モラハラ、DV、そして離婚。なぜ夫婦の姿に理想を持ち、感情を抑え、争いがおこらないよう生きて来た彼女がこんな目に合わなくてはいけなかったのでしょう?そのからくりを紐解きます。
どんな悩みや生きづらさを抱えて生きていましたか?
両親の喧嘩は、本当に嫌でした。母は浮気する父への怒りや悲しさを閉じ込め、私たち子どもを医者にする目的、特に弟を跡継ぎにするための努力はすごかったと思います。女である私と姉にも医者になるか、医者か弁護士と結婚するかを強いられ、医者の娘として恥ずかしく無いようにと躾も習い事も、あーしろ、こーしろ、とにかく全てに口うるさく支配的でした。
ですから争いを嫌い、波風立てないように人に合わせて生きていましたから、無意識に自分の感情を切っていたと思います。そうすると喜びや楽しむことにも鈍感になっていき、自分がどうしたいのかもわからなくなるんです。ただただ心の中に何か得体のしれないモヤモヤした思いだけが膨らんで、こんな家に居たくない!生きていてもつまらないと不満でいっぱいでした。
大人になって理想の夫婦、家族を求めてこの人とならと結婚しましたが、素敵と思っていた「俺についてこい!」はやがて支配に変り、窮屈さは母といた時と同じになりました。
夫婦で話しても、私の本当の思いは全く伝わらない。大好きで結婚したのに、どうやったら理想的の夫婦になれるのか。その答えを求めて私は宗教にハマっていきました。すると夫は必至で私を止めようと暴力を振るうようになったのです。結局、娘と息子を連れ私は離婚する事を選択しました。
その時、何が一番苦しかったのか覚えていますか。
争いが嫌いだから何も言わず私が我慢すれば事はおさまると思っていました。ところが夫は私の考え方や行動に対して「お嬢様だから」「常識がない」「人間として大人としておかしい」「母親失格」など、過去の話をほじくり返しては、長時間私を責め立てました。罵詈雑言、罵倒を浴びせられ暴力をふるわれ、人格否定されているように感じ、生きる気力もなくしていました。
◎思考のシステムで何が紐解けましたか?
それがもう、ビックリですよ!一つ一つシステムに当てはめると、モラハラ、DV、浮気、スパルタ教育、生きていたくない…これらが全て同じエネルギーの源から起こっていた現象だったんです。
母は、父に「私だけを見て欲しい」という本音を言えず、そのエネルギーを子どもに向けた。
それは同時に私たちも、忙しい両親に「こっちを見て欲しい」という気持ちを抑圧していたことで引き寄せたという仕組みだった。そして「こっちを見て欲しい」というエネルギーはそのまま元夫のモラハラにスライドされ、奇しくも私はモラハラ&DVという歪んた形でその願いを叶えていたのです。だって、その時だけは夫を独占していたわけですから(笑)その事を知った時は本当に驚きました。
私の中にあった得体のしれないモヤモヤ、夫のDVもモラハラも、両親の喧嘩や父の浮気、母の教育、その全ては「こっちを見て」という強烈な不足感、欠乏感、愛の渇望で引き合っていました。
◎苦しみから脱出したらどんな世界(未来/生まれた目的)が見えてきましたか?
これまで、悩みは相手のせいだと思っていましたが、全ては自分の無意識が作っていたと知ると、これまで争いを避けて無視してきた「本当の私の気持ち」が見えてきました。自分を知るとは、自分の本当の気持ちに触れられる喜びだったのです。システムがあるからどんなに暴れている人もどうにもならないと思える事象も一致することで魔法のように目の前が整います。
そして自分を押し殺す生き方が如何に自分イジメだったか…そのことが理解できるとどんどん自分が好きになっていきました。
両親の抑圧した想いは、同じ遺伝子を持つ私達に引き継がれ、同じ心の傷を持つパートナーを引き寄せていたと知った時、元夫の本当の辛さがひしひしと伝わってきて…実は、離婚して15年振りに長男のことがきっかけで顔も見たくない、声も聴きたくないはずの元夫と連絡をする羽目になったんです。
誰も悪くなかった、皆言葉にならない想いをモラハラやDV、浮気やスパルタで「表現」していただけ。それを知った私は、何の抵抗もなく自分の気持ちをシンプルに表現していました。するとまさかの復縁を望む人生二度目のプロボース!!
その時私はわかったんです。同じ傷を先祖から引き継いだ彼と私じゃなきゃ越えられないテーマがあったんだ!そのために生まれて来たんだと。何か見えない扉が開いた感じがしています。
◎今の苦しみの渦から脱出したい人へ体現者として一言メッセージをお願いします。
このシステムを知った時心に残ったのは"矛盾ない明確なテクノロジー"という言葉。
体験してみて本当にそう思います。絶対的な答えがここにあり、それを外に求めるのではなく、自分を知ることで内側から本当の愛を感じていける豊かさ。
システムを“理解”することと“体験”することは、怖いと思うこともあるけど、動いてみる、やってみる、伝えてみる、話してみると、全ては失敗でも間違いでもないことに気づき安心しかない世界を体感していきます。矛盾のない明確なテクノロジーだからこそ私たちは人生を必ず変えられます。私たちがその証明、だから絶対大丈夫です!